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とっくに他人じゃないふたりを 世間が他人に させておく
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ほんとはポップでキュートでどたばたしたラブコメとか書きたいんですが、片っ端からうまくいきません。ほんとに…もう…ね…そういうのは出したら反応でわかるんですからね!
わかってるんだわかってるけど貧乏性だからつい載せちゃうんだ自重しよう…。というわけで自重してます。ほんとは怒られる雑渡さんとか超好きなんですよ!夫婦喧嘩な雑伊っていうか尻に敷かれてるというか惚れた弱みでどーしよー!とかオロオロする雑渡さん。あー萌える…。

あと、ヤンデレ雑渡さんだしていいですか、ハッピーエンドじゃないやつ…。
あの、実は私としましては「優しさに壊れていた子供」は、ラブエンドなつもりなんですよ…ね…。
ハッピーとは流石に言えませんが、ラブエンドとは言い張る。だからそういうのを、よく、思いつくかと思います…だってなんか影背負ってるんだものあの2人ったら!!好き!!

というわけで良いハッピーエンドがないので、記憶喪失ネタでこういうのも考えてたなってものをサルベージしました。
伊作くんと出会った頃の記憶がある、記憶喪失雑渡さんです。基本設定は捏造未来の雑伊です。ややこしいかな、すみません。
タイトル無し。
続きからどうぞ。


※記憶喪失で伊作くんと出会った頃まで記憶が後退した雑渡さんのお話


「記憶が無くても、なさるんですね。」

「うん、せっかく伊作くんが私のものになってくれてるんだしね。」

わかりやすくウキウキとして、雑渡は伊作を寝間へ誘った。
病み上がりであるし寝間は別にしようかという伊作の心遣いは丁寧にお断りした。
戦場で出会った心優しく愚かしくも可愛らしい忍者のたまごの綺麗な子、恩返しにと近づいてこれからどう口説き落とそうかと思っていたのに。
まさかの十年後、私のものになり、あれからずっと公私共に寄り添ってくれていたなんて、伊作くんは本当になんて奇特な子だろうか。

少し拍子抜けしたと言えなくもないが、心なしか物腰に色気も身についた伊作は人妻のような風情でなかなかに堪らない。しかも、意識を戻してから始終愛情のこもった構われ方などされたら、そりゃあ欲も張ろうというものだ。記憶が無くしたその間、十年を共にしたという自分に嫉妬はあれども、それでも、雑渡は伊作に惚れているのだから。
彼から自分に向けられる秋波に、自分は違うんだよと潔癖な大人の振る舞いは出来なかった。手に入らないと思っていたものが自分のものだというなら、有り難く頂くだけだ。

「伊作くん、すごいね。可愛い。」
「あ…ん、もう、誰のせいだと…っ!」

あえぎ声を堪えながら、絶え絶えに息をする伊作をなぶりながら、どこまで好きにしていいのかなあなどと、雑渡は舌を舐めた。
我ながら、良い仕事してるよね。



枕語りに交わした会話で、伊作が自分しか知らないと知って歓喜した。幸せで溶けてしまいそうで、ぐったりとしている伊作を抱きしめた。苦しいですと怒りながら自分の腕を枕に落ち着く伊作を見て、ようやく恋人同士みたいだなと実感した。

「少しは手加減してくださいね。」
怒る伊作に鼻をつまみひねられて、雑渡はごめんねと囁いて口づけた。
嬉しそうに笑う伊作に微笑み返す雑渡の顔は、これでもかとやにさがっていたが、恋人はそんな顔にも惚れていたので、嬉しそうに目を閉じた。

「おやすみなさい。」
「うん、おやすみ。」

頷いて伊作の髪を撫でる。
別れの言葉も再会の約束もいらぬ夜に、雑渡はまたにへらと笑った。

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