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とっくに他人じゃないふたりを 世間が他人に させておく
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はい、タイトルで嫌な予感がした方は正解でっす。
ヤンデーレ組頭です、控えめ表現で18Gなニュアンスがございます。
ので、とにかく雑伊が欲しい!!て方のみお読みくださいませ。
あ、でも私も過激なのは苦手なので大丈夫だと思います。とはいえ、リアルに想像するとイタイイタイってなるので、イメージと知覚神経の間に薄い壁をはさんでお読みください。
ま、ちょっとだけです。
あ、でもネタがどなたかのとこで既出だったらすみません。見かけたことないので、大丈夫かなーと思うんですが。うううん、このヤンデレはありそうで心配なってきた。

追記:死ネタあり。作中明記してませんが成長パロです。
補足小ネタも載せました。「狂人が壊したもの

↓ 雑伊SS
タイトル:狂人の見るゆめうつつ

「伊作くんどうしてだい、私は君が傷の手当てなど出来なくても構わないと言ったのに。君がその声を聞かせて笑いかけて頬を寄せて、私の下で淫らに踊ってくれたなら満足だったのに。代わりに生きるための何もかもを私はしてあげていたのに」
何故と雑渡は繰り返した。
血を吐いて、寂しげに笑う伊作を抱いて。

目の前で、再会の喜びに笑んだまま首を命を落とされた伊作の後輩たち。忠告を聞かないからと、それでも雑渡も伏木蔵にだけは憐れみをかけ殺さずにおいた。
伊作はとうとうと涙を流し後輩ひとりひとりの名を呼んで、無い手のひらで撫でるように彼らに腕を伸ばした。どうして来たのと囁いてごめんねと囁いてありがとうと囁いて、その唇でもって瞼を閉じていった。
美しい絵を見ているようだと雑渡は見惚れた。
うっとりとして、恍惚に目を細めた。

そして伊作は唯一息のある伏木蔵に近づいた、2人が言葉を交わしたようには見えなかった。伊作は、今度は涙をこらえ優しく笑いかけ、痙攣する伏木蔵に口づけた。唇を離した伊作が、一緒にいようねと囁けば伏木蔵は頷いて瞼を閉じた。そして大きくひとつ痙攣し、血を吐いて死んだ。
伊作も間を置かず吐血した。

「ごめんなさい」
雑渡は伊作の言葉の意味がわからなかった。
ただ自分が捨てられるのだと思った。
「僕がこの子たちにしてあげられるのはこれしかないんです。」
「駄目だよ伊作くん、すぐに解毒しようね。大丈夫だよ喉がやけても目が見えなくても舌がまわらなくても四肢が動かなくても気が違ってしまったって、私は君を嫌いになったりしないよ。一生大切に側においてお世話をしてあげるからね。」
だから坊やたちと行ってはだめだよと、告げる前に伊作は多量の血を吐いて、事切れた。

「伊作くん、伊作くん伊作くん伊作くん!」
雑渡は伊作を揺さぶり狂気じみた声をあげる。ひとしきり喚いて、ぎゅうと抱きしめた伊作の顔は穏やかで、知らず涙を流し始めた雑渡はこれは夢なのだと思った。

閉じ込めて手を切り落としたいと言ったら伊作は頷いてくれた。切り落とした後、痛いかと心配する自分に痛くないと言ってくれた。伊作が痛みで泣いているなら施術した男を引き裂いてやろうねと言えば、雑渡に触れられないのが寂しいだけだと泣いてくれた。雑渡も伊作に包帯を巻いて貰えないのは寂しかったが、もう伊作が他の男の手当てをすることが無くなって嬉しかった。そう告げたら、伊作も自分が嬉しいなら良いと言ってくれた。伊作が雑渡の全てを許して受入れて拒まずにいてくれただけでも嬉しかったのに、雑渡のために考えた薬と頼んでいた薬草が気がかりだと言うから雑渡はまた嬉しくなり、一度学園に帰してあげた。
そうしたら伊作は卒業を待たずに雑渡の下へ来てくれた、伏木蔵が作った伊作の薬を持って。
それからは幸せだった。うちに帰れば伊作がいて、笑って優しく自分を気遣ってくれる。可哀想だから鎖をつけずにいたら、伊作も逃げ出さず雑渡のそばにいてくれたのだ。

そう、私もこの子も幸せだった。
だからこれは夢なのだ。
夢でないのなら、なんだというのか!!

その幸福こそが歪んだ夢であったと気付かずに雑渡は笑う。
伊作とその後輩たちの血に塗れて、固くなる伊作を抱きしめたまま気が触れたように笑う。
笑い続ける。

その狂った哄笑を、止めたのは誰だったか。
今は城の影すら無いタソガレドキには、もはや彼らを知る者も無し。
-了-


蛇足あとがき:
下級生視点も書いたんですが、
雑伊っぽくないので、あとで小ネタにして出したいなあ。
などと目論んでます。

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