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で、現代ものに挑戦してみました。難しいかなあと思ってたんですが、案外いけました。設定いっぱい考えた!
ただ、考えただけで下のSSには欠片も生かされてません。
ひとり楽しすギルぜー。
↓ 雑伊現代パロSS
タイトル:いい夫婦の日-看病編-
※雑渡さん視点。
※すっかり出来上がったご夫婦です。
ひんやりとした柔らかな感触が頬に当たり目を開ければ、伊作くんの顔。
お昼だから抜けてきたんですと笑った。
「お水飲みます?」
「ん。」
「ストローいります?」
「ん、起き゛るよ。」
「はい、ちゃんと持って。」
「ん~…」
ゴクゴクと喉がなり水を受け入れる、染み渡るとはこの事だなあと息を吐く雑渡の胸にすうと冷たさが広がる。
「良かった、少しだけど汗かいてますね。」
テキパキと雑渡の汗をぬぐい着替えさせて、おでこに冷えピタを貼る。
「はい、いいこにできました」
と言って伊作は雑渡の唇にチュと口づけた。
「…う゛づるよ」
「僕にうつして、早く元気になってくださいね。」
照れと熱で赤くなる雑渡に上着をかけてポンポンと背中をたたく。
君が寝込んで辛そうなのは嫌なんだけどなあと思いながら、喉が痛いのでまあいいかと雑渡は頷いた。
もし伊作くんが風邪をひいたら私が看病して、うつしてもらえばいいものね。
「おかゆですよ~、レトルトですけど。あ、温泉たまご食べます?」
「ん~冷た゛い゛?」
「冷えてますよ~」
「食べる゛」
「はいはい、ちょっと待っててくださいね~」
パタパタと足音が小さくなる。
土鍋にほかほかの白粥、お椀にも同じものがよそわれて、食べやすく刻んだ梅干しが乗せられている。
雑渡はじいいんと胸が熱くなる。
いい奥さんもらったなぁ…、声に出さずしみじみ思う。
弱っているからと言うわけではないが、こんな時は特に彼の優しさが嬉しい。
自分の伴侶が彼で良かったと思う。
彼が自分を伴侶に選んでくれて良かったと思う。
だからガシャン!と明らかな破壊音が台所から聞こえても、悲鳴が上がらなかったので気にしない。
伊作くんが怪我をしてなければそれでいいのさ。
近づく足音に、ほら大丈夫だったと安堵して、雑渡はもぐもぐと口を動かした。
-おしまい-