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とっくに他人じゃないふたりを 世間が他人に させておく
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5年生×いさっくん的なのも書いてみたいのですが、いかんせん雑伊贔屓です。

そうそう、今日妹が兄メイトの本気を見せてくれまして、私はほんとににド胆ぬかれました。
保健委員クッションで数馬と左近でなく雑渡さんがいるのにもびっくりしたのに…雑渡さんどんぶりとか、DOなの!?企画してるひと凄いな!勝算あんの!?と余計な心配までしたりしてな。
実はどんぶり…欲しいです。
ワンコインフィギャーもいさっくん出るから、第2弾買っちゃおうかなーでも黒髪じゃないしなーと悩んでます。雑渡さんなら買っちゃうかな、うん、買うな、うん。あ、でも黒装束がいいな!
どんだけ黒好きやねん私。

そういやアニメ雑渡さんは、出来れば前のシブいお声がいいなあなんて思うんです、が。世間的にはやっぱり色男攻ボイスな今のが人気あるんですよね?
でもさー…いい年したシブイオッサンな方が、萌えないか?ほら、ナイチンゲールな15才もあのハンサム声だし、年齢差出た方がいいと思うんですYO!そういえばドラマCDの声は渋い雑渡さんなんですよ、ね?
あんまりチェックしてないのでよく知らないんだけど…。
ほんとにそうなら、CD買おうかなあ。

↓ 雑伊SS
タイトル:恋しいと思うばかりで

※まだ何もできてません。いや、雑渡さんは頑張ってるのか、自制とか。
※やっとスタンダードっぽいのを書けた気がする…。

※胸はって雑伊だって言えるYO!

「「曲者に気易くすんじゃねえ!」」


「だって雑渡さんは曲者じゃないもの。」
「はあ!?自分で曲者って言ってんじゃねえか。」
「患者さんだよ、包帯を換えるんだから邪魔しないで。」
「大体、こんな時間に忍んで来る事自体問題だ。」
「プロの忍者が忍んで何が問題なの。」
「伊作「あのなあ」」
「2人とも治療の邪魔しないでね。入っちゃだめだよ。」
パタンと目の前でしまる障子に2人は地団駄を踏む。
日々の生傷の絶えないうえに医務室でも揉めた事のある2人は、学級委員長委員会から指導により負傷した後輩の運搬以外で医務室に入室することは出来ない。
勿論そんな事は曲者の侵入を前にしては無視してしまっていいとは思うのだが、治療を邪魔される事を伊作は何より嫌う。
というか、許さない。
「「大体こないだお前が!」」

後ろ手に障子を閉じ大きな溜息をついた伊作が、天井に声をかければゆっくりと黒い影が落ちてくる。
「雑渡さんごめんなさいお待たせして、包帯換えさせてください。」
「うん、ありがとう。外の2人はいいのかい?」
「大丈夫ですよ、治療の邪魔はさせませんから。」
また少しだけ貴方を独り占めできるのだとは言わずに、伊作はにっこり笑った。

伊作は曲者と名乗られてもその素性を知って尚も、この雑渡昆奈門という男を好いている。
というか、伊作の性分からして今までの経過で嫌いになる方が難しいという方が正しい。

初めは義理堅いひとだと思った。
勿論プロの忍者も忍者、100余人のタソガレドキ忍軍の組頭なんだから何か企みでもあるのではと思ったけれど、それならばわざわざあの人が出てくる必要はないのだ。だって僕は、僕が手当てしたというあの人の顔なんて覚えていなかったのだから。
この人は、いつも僕は忍者に向いていないと言いながら影なり陽向なりで助けてくれる。それは大人らしいあるいはプロの忍者らしい気配りで、僕が気づいてないものだってあるに違いない。

気付けば伊作の心に雑渡の占める割合は結構なものになっていた。
先ほどの同級2人とのやりとりにおいても、患者さんじゃなく恋人だって言えたらいいのにな、と溜息をつく程だ。

彼は仕事以外には無精者であるらしく、包帯はうっすら黄ばんでいた。
剥がせばまた血が出るし任務に障りがない限りは包帯をそのまま使い続けると言う彼に、保健委員長魂がうずいた。ならば包帯は僕が換えましょうかと問えば、それ以来その所属に由来してか黄昏時にお茶菓子を持ってやってくる。
そして時折、真夜中にも彼は訪れるようになった。
まるで無明の闇の先触れのように部屋に忍んでくる彼は自身の血の匂いがして、傷口が増えて開いた事を包帯を剥がすまでもなく、僕に教えてくれる。
でもこの人は、僕の前では決して誰かの血の匂いはさせない。
煙硝の匂いすら、微かにその髪から匂うだけで。

雑渡が何故タソガレドキの医療忍者でなく自分に手当てをさせるのか、伊作はまだ聞けずにいた。



「あ、雑渡さんお名前書いて頂いてもいいですか?」

「うん?」
てのひらをグーパーと動かし、新しい包帯の締め付けを確かめながら雑渡は首をかしげ、伊作の差し出した台帳を覗きこむ。
『医務室利用者記録』とある。
「新野先生のお留守の際の利用者はみんな保健委員が対処するので、それに相手と症状を記録して新野先生に見て頂いてるんです。先生にその後の経過を気にかけて頂けるし、感染病が広がるのを防げたりもするんですよ。今まで書いて頂くのすっかり忘れてて、1年生たちに怒られてしまいまして…今更なんですけど、お願いできますか?」

1年生に怒られたと言うのは流石に少し恥ずかしい。
伊作は台帳で口元を隠し頬をうっすら染めて、上目遣いで雑渡に頼んだ。
そんな可愛い顔されるとおじさん困っちゃうんだけどなあ、と思っていることは勿論顔に出さず雑渡は頷いた。

「うん私は構わないけど、曲者なのにいいのかな?」
「雑渡さんは僕の患者さんですから。」
「そう?…うん、そうだね。伊作くんに包帯換えて貰うようになってから傷が開く事も少なくなったし、包帯が貼りついて剥がす時に皮膚が剥がれることもないし。」
「いえ、あとのそれは普通におかしいですからね?」
「そう?まとめて膿みもはげちゃうし、一皮剥けた感じで嫌いじゃなかったんだけど。まぁその前にすんごく痒くなっちゃうのは困るんだけどねー。」
他人事のように言う雑渡に、伊作は学園の生徒だったら殴れるのになと青筋を浮かべた。
「伊作くんにしてもらうと膿みもしないし体も動かし易いし、ほんと助かるんだ。まったく、恩ばかりたまっていくねえ。」
恩だなんて思った事はないと伊作が口を開こうとすれば、はい書きました、と台帳が差し出された。

「あ、はい。ありがとうございます。」
台帳の文字は細いが意外と角ばっている。
やっぱり筆跡は変えておられるんだろうなぁと思いつつ、伊作は嬉しかった。
雑渡の来訪が形になって残るのは、彼と自分とのことが残るようで。
勿論、2人の間には互いの一方的な思い込みに寄る恩人やら患者やらの関係以外は何も起こってはいないのだけれど。


「じゃあ、また…ね。」
「はい、お気をつけて。」

名残を惜しんで触れる事などできない。
行かないでと縋る事などできない。
恋しいと思いながら手を伸ばす事などできない。

このうえなく清らかな深夜の逢瀬は、ようやく片手の指に足りたところ。
ただ、笑顔で互いに別れを告げる。


まだ、それだけの関係。

- 終 -
 

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